みことば黙想

〈37〉 ダビデ王の罪のために国民が罰せられたのか

聖書

 
1主は再びイスラエルに向かって怒りを発し、ダビデを感動して彼らに逆らわせ、「行ってイスラエルとユダとを数えよ」と言われた。2そこで王はヨアブおよびヨアブと共にいる軍の長たちに言った、「イスラエルのすべての部族のうちを、ダンからベエルシバまで行き巡って民を数え、私に民の数を知らせなさい」。3ヨアブは王に言った、「どうぞあなたの神、主が、民を今より百倍に増してくださいますように。そして王、わが主がまのあたり、それをみられますように。しかし王、わが主は、何ゆえにこのことを喜ばれるのですか」。しかし、王の言葉がヨアブと軍の長たちとに勝ったので、ヨアブと軍の長たちは王の前を退き、イスラエルの民を数えるために出て行った。5彼らはヨルダンを渡り、アロエルから、すなわち谷の中にある町から始めて、ガドに向かい、ヤゼルに進んだ。6それからギレアデに行き、またヘテ人の地にあるカデシに行き、それからダンに至り、ダンからシドンにまわり、7またツロの要害に行き、ヒビ人、およびカナン人のすべての町に行き、ユダのネゲブに出てベエルシバへ行った。8こうして彼らは国をあまねく行き巡って、9か月と20日を経てエルサレムに来た。9そしてヨアブは民の総数を王に告げた。すなわちイスラエルには、剣を抜く勇士たちが80万あった。ただしユダの人々は50万であった。
 ★10しかしダビデは民を数えた後、心に責められた。そこでダビデは主に言った、「私はこれを行って大きな罪を犯しました。しかし主よ、今どうぞしもべの罪を取り去ってください。私は非常に愚かなことをいたしました」。11ダビデが朝起きた時、主の言葉はダビデの先見者であるガテに臨んで言った、12「行ってダビデに言いなさい、『主はこうおおせられる、「私は3つのことを示す。あなたはその1つを選ぶがよい。私はそれをあなたに行うであろう」と』」。13ガテはダビデのもとに来て、彼に言った、「あなたの国に3年のききんを来させようか。あなたが敵に追われて3か月敵の前に逃げるようにしようか。それとも、あなたの国に3日の疫病を送ろうか。あなたは考えて、私がどの答えを、私を遣わされた方になすべきかを決めなさい」。14ダビデはガテに言った、「私は非常に悩んでいますが、主のあわれみは大きいゆえ、我々を主の手に陥らせてください。私を人の手には陥らせないでください」。
 ★15
そこで主は朝から定めの時まで疫病をイスラエルに下された。ダンからベエルシバまでに民の死んだ者は7万人あった。16天の使いが手をエルサレムに伸べてこれを滅ぼそうとしたが、主はこの害悪を悔い、民を滅ぼしている天の使いに言われた、「もはや、十分である。今あなたの手をとどめるがよい」。その時、主の使いはエブス人アラウナの打ち場のかたわらにいた。17ダビデは民を打っている天の使いを見た時、主に言った、「私は罪を犯しました。私は悪を行いまいした。しかしこれらの羊たちは何をしたのですか。どうぞあなたの手をわたしと私の父の家に向けてください」。
旧約聖書サムエル記下第24章1〜15節


はじめに
 
先月、経済産業省から経済センサス(統計調査)の用紙が届き、教会と学習塾としての当方のささやかな働きについての報告をさせられました。これを機に、ダビデの行ったセンサス(人口調査)について学びます。

T.ダビデが主に命ぜられた人口調査を実施したことが、何故罪だったのか

 ★このサムエル記下24章と同じ出来事を伝えているT歴代誌21章1節を見るとこう書かれています。

 
「時にサタンが起こってイスラエルに敵し、ダビデを動かしてイスラエルを数えさせようとした。」歴代志上21章1節

 ★この御言葉から真相が明らかになってきました。主がダビデを含めたイスラエルを罰するために、サタンにダビデをそそのかして人口調査を実施するよう誘導させたのでした。
 ★聖書の中でサタンは、神の敵対者であるとともに神の民への裁きと試練の道具です。
 ★キリスト教会の会員が罪を犯して、悔い改めない場合は、最終的には除名されますが、それはサタンによる裁きのもとに引き渡されることを意味します(Tコリント5:1〜5)。
 ★旧約聖書ヨブ記の中で、主はヨブの信仰を試すためにサタンがヨブにあの手この手の災難をこうむらせることを許可しておられます(ヨブ1〜2章)。

 ★使徒パウロは彼の肉体に与えられた「とげ」について、彼はこれを「高慢にならないように、私を打つサタンの使いである」と語っています(Uコリント12:7)。

U、ダビデが罪を犯したのに、なぜ国民が罰せられたのか
 ★冒頭に引用したサムエル記下24章1節が明かしているように、サタンがダビデを動かして人口調査をさせたのは、主のイスラエルに対する怒りに根源がありました。つまり、ダビデが思うほどに
(17節)イスラエルの民は無辜(むこ、無罪)の民ではなかったのです。ダビデと共にイスラエルの民にも主に懲らしめられるべき罪があったのです。
 ★旧約聖書のイスラエル民族はサムエルが士師として治めていた時のように神政国家として世界の光の役目を果たす国家であり続けることを主は希望しておられましたが、神の御心に反してイスラエルの民は当時の世界の一般の国々のように王をいただくことを熱望しました
(Tサムエル8:6〜9)。その結果として、初めにサウル王、次にダビデ王に率いられるユダヤ王朝が誕生したのでした。
 ★イスラエル民族は聖書の神、天地万物の創造者、主なる神を信じ、信仰の父アブラハムの子孫にして、ダビデの子であるメシア(キリスト)を待望する誇り高き民ではありましたが、同時にこの世的栄光を切望する世俗的民族でもありました。
 ★このダビデの人口調査が行われる何年か前に、イスラエルの人々は、主なる神が油を注いでユダヤの王に任命なさったダビデに背を向けて、王位を略奪しようとした反逆者のアブサロムやシェバを擁立しようと企みました
(Uサムエル15:13,14;同20:1,2)
 ★民の長としてのダビデはといえば、主の命令なしに、自分の単なる出来心から軍の長ヨアブに人口調査を命じました。神政国家イスラエルにおいては神の命令のもとに行われるのであれば、正当な行為であっても、神の許可なしの人口調査は不当な行為でありました。この時のダビデの心の中にあった虚栄心や自己満足を主はご覧になってお怒りになったのでした。

V、為政者と国民
 ★今の日本の国が置かれている状況に思いを寄せる時、そして憲法がうたっている主権者である国民の一人として考える時、未来の我が国の同胞のために自分の思いを披歴し、我が同胞と広く意見を交換し、日本をより良い国にするために微力を尽くしたいという思いがわいてきます。
 ★すべての原発を何年か後に廃棄することを決めたというドイツのように、何故日本はそれをしようとしないのだろうか。
 ★アメリカは日本を防衛するために、国内特に沖縄に軍事基地を置いているのではなく、アメリカの国益のためにそうしていることが明々白々になってきているというのに(アメリカにメリットがないならアメリカが日本を守ることはしない)、日本はいつまでアメリカに頼って、アメリカに利用され搾取される属国状態を続けるのだろうか。
 ★戦争好きなアメリカを当てにしての平和国家というのは、やくざの親父の庇護のもとに安んじている子供のようです。
 ★実際、エジプト人モーメン・バドルさんは「日本はアメリカの子供だとエジプト人は思っている」と言っています
(2011年7月発行マガジンハウス刊吉村克己著「大好きなニッポン、恥ずかしいニッポン」P146)
 ★アメリカとの軍事同盟を廃棄して、自国の安全は自国の手で守る国際社会における当然の責任義務を果たす国を目指してもらいたいと率直に思います。
 ★戦争放棄の平和憲法は核大国のアメリカを当てにしてのものであって、頼りにならない(そして頼りにしてはならない)アメリカの傘の外に出るためにはそれなりの覚悟が必要です。
 ★また、我が国が天皇国家主義の昔の体質に戻らないためにも、天皇制を考え直す必要があります。英語でEmperor(エンペラー皇帝)と訳されるこの名称も、明治憲法下そのままに「天皇陛下」という呼び名も、はなはだけしからんと思います。
 ★特に公務員が公の場で国歌「君が代」と国旗を強制され、表現の自由を奪われている現状を見ると、「君が代」や天皇制や平和憲法などについて国民レベルでおおいにかつ、自由に論じ合い、再検証・再検討して自立国家日本を築いてゆきたいものです。

 ★大阪市の橋下市長の出現の様子を見ていると、間もなく世界に登場する反キリストもこのようにして出てくるのだろうなと思わされます。橋下市長のような小物の素人政治家が日本国にとっての反キリストとなって我が国を破壊し尽くさないよう願うものです。

 ★話が本筋を離れてしまった感が無きにしも非ずですが、上記の聖書の事件は、為政者の過ちによって国民が苦難をなめる時、必ずしも国民は単なる被害者の立場にいるとは言えないことを物語っています。

むすび
 ★
ダビデが晩年にこのような過ちを犯しているのを見る時、すでに高齢者の仲間入りをしている筆者もこれを教訓として自らを戒め、日々みことばと御霊に導かれて御国への道を進んで行きたいと願っています。


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キリスト紀元2012年 3月 7日公開


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