聖書に関するQ&A


Q42 伝道の書7:16の「あなたは正し過ぎてはならない」とはどういう意味ですか?

★伝道の書7章15-18を引用します。

15わたしはこのむなしい人生において、もろもろの事を見た。そこには義人がその義によって滅びることがあり、悪人がその悪によって長生きすることがある。16あなたは義に過ぎてはならない(正し過ぎてはならないー新改訳)。また賢きに過ぎてはならない。あなたはどうして自分を滅ぼしてよかろうか。17悪に過ぎてはならない。また愚かであってはならない。あなたはどうして、自分の時のこないのに、死んでよかろうか。18あなたがこれを執るのはよい、また彼から手を引いてはならない。神をかしこむ者は、このすべてからのがれ出るのである(ひとつをつかみ、もう一つを手放さないがよい。神を恐れる者は、この両方を会得しているー新改訳)。伝道者の書7:15〜18

★この問題を解く前に、聖書の光に照らして「人の正しさ」について考えて見ましょう。この伝道の書7:16の4節後にこう書いてあります。

 「善を行い、罪を犯さない正しい人は世にいない」 。(伝道者の書7:20)

 「われわれの正しい行いは、ことごとく汚れた衣のようである」。イザヤ64:6

 ★旧約聖書だけ取って見ても、人の正しさ(義)はこのように描かれているのです。それならば、聖書全体の光に照らされて、神の御目の前に、人が正しすぎることは有り得ないはずです。

 ★それならば、「正し過ぎる」とはどういうことを言っているのでしょうか。それは、神が規定した「正しさ」の範囲を超えて、人間が規定した正しさを追求し、信仰による義ではなく行いによる義を求める主イエスの時代のパリサイ人・律法学者の姿勢をいうのだ、という聖書注解者がいます。

 ★しかし、伝道者の書のこの部分の前後の文脈を見ると著者はその意味で言っているとは思えません。著者は7:15で「義人がその義によって滅びることがあり、悪人がその悪によって長生きすることがある」と語り、この話題についてこの16〜18節で論じているのです。

 ★つまり、義人が真面目な正しい生き方を貫こうとしたために、命をちじめることがあり、悪人がずる賢い生き方で長く安泰な生活を楽しんでいる場合があると言っているのです。

 ★この世の中によくあるこのような事例を見て、著者は「あなたは義に過ぎてはいけない。」と言っています。すなわち、「正しい道に固執してはいけない」と言っています。しかし、この教えは神の真理の言葉でしょうか。
 

★新約聖書ペテロ第二の手紙3:15,16でペテロはローマ人への手紙などパウロの書いた書簡はところどころ難しいところがあって、心の定まらない人が自分勝手な解釈を施して自分に滅びを招いている、と語っています。

 ★これと同じことがこの伝道の書についても言えます。今取り上げて論じている、この箇所も難しいので、自分に都合のいいように勝手に解釈すると、自分を滅ぼすことになります。

 ★ここで本書の著者と言われるソロモンという人物について考えて見ましょう。ソロモンは列王紀上1〜11章に登場するダビデの子でイスラエルの王として栄華を極めた人物です。地球上の全ての人間の夢と欲望を実現し独り占めしたような、この世的な幸福の絶頂を生きた人物です。

 ★この人物は晩年妻たちや側室たちの誘惑に負けて偶像礼拝に陥りましたが、その罪を悔い改めたという記述がありません。ソロモンが罪を悔い改め新生した旧約時代のクリスチャンであったという確証がありません。こういう人物が旧約聖書の三書、箴言・伝道の書・雅歌の著者でありうるのでしょうか。

 ★旧約聖書には占い師と呼ばれている偽預言者のバラムの預言の言葉が民数記22〜24章に長々と記録されています。また、ヨブ記にはヨブの三人の友人たちの神についての間違った発言(ヨブ42:7)が長々と記述されています。

 ★さて、このソロモンが著した伝道者の書のテーマは、

「神抜きにした人生は空の空であり、神を恐れ、その命令を守ること、これが全ての人の本分である」(12:13,14)。

ということです。

 ★当サイトの筆者は伝道者の書は旧約時代のキリスト者でない(正確にはあるかないかは不確かな)ソロモンを用いて、神がお書きになった霊感された真正な聖書の一部であると信じます。

 ★神は、神を信じない者たちのこの世の人生が如何に空しいものであるかを、世のすべての人々に知らしめるために、この世のすべての快楽をたんのうし栄華を極めたソロモンをしてこの書を神の霊感のもとに書かしめたのだと信じます。

 ★従って、「正しすぎてはいけない。悪すぎてもいけない」という教えは、キリストの光がかがやく新約聖書の教えではなく、キリストに対するバプテスマのヨハネのようにキリスト到来に道を開く、露払い的な旧約聖書らしい教えです。

 ★ですから、伝道者の書7:15〜18で著者ソロモンの言いたいことは、

 「空しいこの世にあって安らかな人生をすごしたいなら、正義に固執せず、悪に深入りせず、善と悪とを知る木の実を食べてしまったアダムの子孫として、善と悪の中道を歩みなさい(これは神の御心ではありません)。

 ★ただし、神はあなたの行いや隠れた事柄のすべてを裁くことを知っておきなさい(11:9;12:14)。だから、神の裁きを受けたくないなら、命がちじまることを恐れず、悪を捨て、正しい道を歩み続けなさい(これが神の御心です)。」ということです。

 ★たとえば、キリスト者はいつでもどこでも、まことの神を礼拝し、祈ることができるのだから、異教徒の葬式の時に死人の前でも、その死人に対してでなくまことの神に対して焼香(黙示録5:8焼香は祈りを表します)までして祈ることができると言い訳して、世と妥協する人は二心の人であり、真のキリスト者ではありません。ダニエルとその友人3人の旧約時代のキリスト者に習いましょう。



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キリスト紀元2015年7月1日公開

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