3話 さあ、節税じゃ

 今回は確定申告のやり方についてです。すでに知っている人、関係のない人はとばしてください。

 さて、確定申告の時期がもうすぐやってきます。
 原稿料や単行本の印税を出版社から振り込まれる時、10%差し引かれます。(会社組織にしていれば別です)賞金もそうです。

 その源泉徴収されたお金をとりもどす作業が確定申告です。(もちろん、とりもどすどころかもっと払わなきゃいけないケースもあるけど、それはごく少数のマンガ家。その場合は会社組織にした方が得かも)
 連載をかかえていたら、そんなの面倒だけどやっておいたほうがいい。税理士なんかいなくても自分で何とかできます。

 そのためには、アシスタント代の領収書はもちろん、画材費、光熱費、電話ファックスコピー代、書籍代(もちろんマンガ本も)、旅行費用(写真でも撮って画の背景に使うとかすれば取材費になる)、交際費(つまり飲み食い費)、栄養ドリンク剤やお茶コーヒー、アシスタントの食費、映画やレンタルビデオ代等、研修取材費としてレシート、チケットの類ははすべてとっておこう。
 そして、出版社への打ち合わせ、画材を買いに行ったり、映画を観に行ったり、飲み食いに行ったりしたときにかかる交通費(ノートにでも記録しておけばいい)、アシスタントが入れるように広い部屋を借りなければならなかったとしての家賃、すべて経費として落とせる。とはいってもほどほどに・・・とくに飲み食い費と取材費。
 例として、800万の収入をすべて落とし、所得を0にしたひとがいる。税金0ということですね。

 つまり、収入からこの経費というものを差し引いたのが所得。
 この所得に税金がかかるのだ。
 ただ、原稿料と印税はすでに10%とられてるので、多くの場合税金を払いすぎてることになっている。もしこれを放っておくと所得税に応じて、住民税、国民健康保険料も多く請求され、かなり損をすることになるかもしれない。
 住民税、保険料の額は所得の額で決まる。所得が多ければ、住民税や保険料は高くなる。

 そこで確定申告の仕方。
 時期が近くなると、出版社から源泉徴収票が送られてきます。申告する時それは絶対必要なものです。
 期間は毎年2月15日から3月15日までに申告を行います。
 まず役所に行って所得税の確定申告書(一般用)と収支内訳書(一般用)、その手引書をもらいます。
 さて、ここからはその書類が手元にないと分かりづらいと思います。
 書類がない場合は、とばしてください。

 その書き方は以下・・・。


 収支内訳書

 売上金額のところに、送られてきた源泉徴収票に書いてある収入金額を記入。

 経費の項目では給料賃金(アシスタント代)、地代家賃(部屋代)、水道光熱費(マンガ家は徹夜するので電気料がとくにかかる)、旅費交通費(1年分って結構すごい額。ちゃんとノート等に記録しておこう)、通信費(電話ファックス、パソコンの接続料)、接待交際費(飲み食い費)、消耗品費(画材費)、を記入。
 空欄のところには研修取材費と書いて映画チケット代や旅行費用などを記入、図書費と書いて書籍代を記入。
 それらにあてはまらなかったものは雑費のところに記入。ただコピー代は別に空欄に書いた方がいいかもしれない。(マンガ家のコピー代は結構すごいので)
 もし電気スタンドとかパソコン、ビデオ、カメラ、テレビ等を買ったら減価償却費で落とせる。(マンガ制作にどうしても必要ということにして、いや、情報収集に絶対必要なのだ)
 ただ減価償却の計算は面倒なので、空欄に買った品物と金額を書いた方がまちがいなくていいかもしれない。

 それら合計したものが経費計。
 収入金額からその経費計を引いたものを所得金額の欄に記入。

 あとは「売上金額の明細」のところに売上先名(出版社名)と所在地(住所)と収入金額を記入。裏面も忘れなく、減価償却の内訳(経費のところで減価償却を選んだ場合)や給料賃金の内訳(アシスタントそれぞれの名と年齢、働いてもらった月数、賃金を記入。



 確定申告書

 1面

 扶養家族がいる場合は扶養控除のところを記入。控除額は手引書で確認(年によって変わることがあるので)
 源泉徴収税額のところに出版社の名、収入金額、源泉徴収税額とその合計額を記入。
 右側の「納める税金の計算」の「所得金額」のところでは、「その他の事業」の欄を選んで所得金額を記入。(くれぐれも収入金額を書かないように)合計額も他に収入がなければそのままの金額を書く。(ちょっとしたバイト代なら書かなくても・・・)

 「所得から差し引かれる金額」のところでは・・・、
 社会保険料控除の欄は国民年金を払ってる場合、その年に払った金額を記入
 扶養家族がいる場合、扶養控除や配偶者控除を記入(金額は手引書に書いてある)
 それらと基礎控除(この欄の額はすでに印刷されて書かれている)を合計する。

 さっき「その他の事業」の欄に書いた所得金額の合計額からこれら控除額の合計額を引く。
 その引いたものが「課税される所得金額」

 そのすぐ下に書いてあるの「税額」の欄は、手引書に書いてある税額表を見て、さっき計算した「課税される所得金額」に見合った税額を記入。「所得金額」が赤字の場合は税額は0である。

 そこからさらに、源泉徴収額を記入して、それを引く。

 それを申告納税額の欄に記入。
 その額はまず赤字になっていると思う。(そのための申告である)

 赤字の場合、「還付される税金」の欄にその額を記入。
 その金額こそ戻ってくるお金である。


 2面

 1面が書けたなら簡単、1面で書いた「納める税金の計算」のところで記入した欄と同じものを選んで同じ金額を書けばいい。
 ただ「その他の事業」の欄だけは書き足さなきゃならないところがある。
 「種目」は原稿料と書いて、つぎに出版社の名、つぎに収入金額(所得金額を書かないように)、経費の合計額を書き足す。


 さて1面に、もう1度戻って・・・。
 1面にある印鑑の捺印(特に割印を忘れずに)、かえってくるお金の振込み先も間違いないよう確認、記入しよう。

 それら出来上がった2通の用紙は税務署に直接持っていくか、または郵送しよう。

                                2001年 12月 記

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