果てしなく下らない物語

ふさふさ物語


べジータと魔王のふさふさ大作戦(・・・Mの呪い)


ふさふさ・・・その1


M字にいっちゃっているべジータ様と魔王様。

サイヤ人は、髪型は変わらないという設定だが、やはり、べジータ様、あのままではハゲるのではないだろうか・・・だってアニメで子供のころの姿を見たことあるけど、前髪があったぜ。しかし、今はM字ハゲ・・・ということは、進んでいる、ということだ。

魔王様も、子供のときは前髪がおありであった。やはり進んでおられるのだろう・・・

じつは、密かに育毛剤を一生懸命つけているべジータ様と魔王様・・・マッサージも欠かさず・・・
そして、クロノ君の人並みはずれたボリューム満点、元気そうでキューティクルで光り輝いている髪の毛を見て、うらやましいであろう。
そして、やはり「シャンプーは何を?」と思っているであろう。でも、そんなこと聞けない・・・

ここはひとつ、クロノ君がお風呂に入っているとき、どういうシャンプーを使い、どういう洗い方をし、ほかに何か特別なことをしているのか、などなど調べるしかない・・・
名づけてべジータと魔王の髪ふさふさ作戦・・・「ふさふさ物語」である。


ふさふさ・・・その2

魔王とべジータ、同じM字ペアとして、クロノの入浴をのぞく・・・

ああ、おでこもM字にいっちゃっているが、目つきもいっちゃっている、どこか怖いべジータ様と魔王様・・・湯気で見えにくいので、よけい、目つきが、怖くなってしまったのだ。

クロノ君、不気味な気配を感じる・・・視線が、ツンツン突き刺さる・・・
しかし、調べてみるが、誰もいない。
風呂場の窓をシッカリ閉めるクロノ君。

しかし、いつの間にか、また開いているのだ・・・

まさか、痴漢・・・でもオレの裸を見て、喜ぶ奴なんているのか?

ふと、マヨネーを思い出すクロノ君・・・

窓にカギをかけてシッカリ閉める。

しかし次の日、クロノ君の家の風呂場の窓のカギが壊されていたのだった・・・





ふさふさ・・・その3


カギが壊れていることに気付かず、お風呂に入ってしまうクロノ君。
(ちなみに、これは、フックのところを壊したので、カギをかけたつもりでも、かかっていないという状態じゃ。当然、クロノ君、風呂に入る前に、窓のカギをかけたつもりになっているのだが、じつはかかっていなかった、ということじゃ)

相変わらず、視線を感じるぜ・・・しかし、ちゃんとカギをかけているはずだし、大丈夫・・・と体を洗うクロノ君。

そーっと窓を開け、隙間からのぞくべジータと魔王。
「早く・・・頭、洗え・・・」とイライラするべジータ。何がかなしくて、男の入浴を、コソコソとのぞかなくてはならんのだ・・・
魔王も同じ気持ちであった。

しかし、な、なんと、クロノ君、頭を洗わずにお風呂を出てしまったのだ。
「あいつめー・・・」と歯軋りするべジータ。知っていて、わざと嫌がらせをしているんじゃ・・・

いやいや、クロノ君、冬はシャンプーは2日か3日に1回らしいのであった。

そう、シャンプーの頻度も重要なデータである。気を取り直し、明日へ期待をもつべジータと魔王であった。


ふさふさ・・・その4


髪があまりにも豊かでふさふさなクロノ君のことが気になるべジータ様と魔王様。
もちろん、クロノ君の家の風呂場に置いてあるシャンプーを前もって調べたが、特別なものは置いていないようであった。

そして、待ちに待ったクロノ君のシャンプーの日。

何がかなしくて男のシャンプーの日など、待ち望まなくてはいかんのだ、と思うべジータと魔王だが、気を取り直し、のぞいていた。

そしたら、なんと、クロノ君、マイシャンプーを持って風呂場に現れた。
いや、風呂場に置いておくと、ジナ母さんが勝手に使ってしまうので、クロノ君、自分のシャンプーを持ち運びしているのであった。

目を見開くべジータと魔王であった。「あいつ、マイシャンプーを持っていたのか・・・やはり特別なものを使っていたんだな」
よく見てみると、それは「米ぬかシャンプー」であった。

米ぬか・・・というのは一体・・・なんだ?・・・はっ・・・たしか、東洋のどこかにある国のなにか・・・
あいつの武器も、その東洋の国のものらしい。きっとあれは、なにかの神秘的なすごいシャンプーに違いない。

クロノ君のシャンプーの秘密がわかって、心躍るべジータであった。
魔王も心が躍っていたが、決して顔には表さず、「米ぬかシャンプー」をずっとみつめ・・・いや、にらみつけていた。


ふさふさ・・・その5

べジータと魔王・・・お互い、手を組んだわけではないが、そのM字の額を見れば、言葉を交わさなくとも分かるのであった。んで、2人でなんとなく一緒に、クロノの風呂をのぞくことになってしまったのであった・・・

そして、ついに、クロノのシャンプーの秘密を知ったのであった。

クロノ君、米ぬかシャンプーでていねいに頭を洗っていた。(ちなみに、米ぬかシャンプーとは、ワシが勝手に創作したシャンプーではなく、米ぬかシリーズとして、米ぬかエキス配合の実際に存在するシャンプーじゃ)

冬は1日おきか2日おきにシャンプー・・・そう、洗いすぎは髪に良くないのだ。かといって洗わなさすぎも脂が毛穴をふさぎ良くないと聞く・・・
そして米ぬかシャンプーで、地肌を揉んで、ていねいに洗う・・・

そうか、そうだったのかー、と心の中で叫ぶべジータ。
ふと、気付くと、魔王が行動を起こしていた。
「はっ・・・きさま・・・」とべジータも行動を起こした・・・

何も知らないクロノ君が気がついたときには、風呂場の窓を壊し、いや窓と一緒に壁まで壊し・・・血走った目をしたM字ハゲの2人の男がこちらにーーー

「こ、こいつらがオレの裸をのぞいていたのかーーー」
な、なぜ・・・?と考えるのも恐ろしい・・・2人にそんな趣味があったとはーーー
クロノ君の頭は走馬灯のように、ここ2,3日のことを思い巡らせていた・・・
鋭い目つきをした、怪しいでこぼこコンビが、ここ最近、クロノの家の周りをうろちょろしていたという・・・2人の特徴は、鋭い目つきのほかに、M字ハゲだったという、そんなうわさを聞いていたのだ・・・
「M字ハゲ・・・」心当たりもなくはなかったけど、まさか、と思っていた。しかし、その「まさか」だったのだ・・・

オレの体が目当てだったのかー・・・と、クロノ君、米ぬかシャンプーを手にとり、こちらに向かってきた魔王の目つぶしに、シャンプーを噴出させた。魔王の目にちょっと入ったらしく、魔王ひるむ。

それを見たべジータ、思わず「きさまーーーなんて、もったいないことをする」とクロノ君に鉄拳を食らわせた。クロノ君、ふっとぶ。

そしてべジータ、米ぬかシャンプーを手にとり、「これはオレがもらったぜ。ふ、ふはははは」と高笑いしながら、風呂場の屋根を突き破り、空に飛び立ってしまった。

「く・・・」と心の中で悔しく思った魔王だが、顔についたシャンプーをぬぐい、その手についたシャンプーをそっとM字の髪の生え際に塗りつけ・・・無表情のまま、クロノには見抜きもせず、ここにはもう用は無いということで、無言で立ち去った。

あとには、破壊された風呂場と、殴られて頬を腫らした裸のクロノ君が残されたのであった。






ふさふさ・・・その6


それから・・・トルースの街では、クロノ君が入浴中に例のM字ペアに襲われたというウワサが広がった・・・クロノ君に向けるみんなの目が、なんかヘンに同情的であった。
「・・・みんな・・・なんか、勘違いしてんじゃないか???」
たしかに、のぞきにあい、風呂場を破壊され、殴られ、おまけにお気に入りの米ぬかシャンプーまでとられ・・・ふんだりけったりだったけど・・・

そんなクロノに、「大変だったわね・・・」とルッカ。マールもなんと言葉をかけていいか分からない様子。
「ち、ちがうんだ・・・いや、たしかに大変だったけど・・・」
風呂場を壊され、殴られ、シャンプーを盗られ・・・これだけで十分大変な目にあったと思うけど、でも、これ以上は何も・・・とクロノ君、説明しようとするが
「それ以上言わなくていいわ。もう、何も言わないで」とルッカもマールも聞こうとせず、「それより早く忘れましょう」と一生懸命笑顔を作るのであった。

・・・勘違いされている・・・
ふんだり、けったりのクロノ君であった。


ふさふさ・・・その7


ふつうのシャンプーを、しばらく使っていたクロノ君。
ああ、やはり髪の毛の立ち具合が今一歩・・・いや、普通の人から見れば、それだけ髪が立っていたら十分だろう、と思うのだが・・・

米ぬかシャンプーを使えば、髪に張りが出て、ツンツンと思うように髪が立ってくれて、そして髪の毛を含めたクロノ君の身長は180cmになるのだ。
しかし、普通のシャンプーでは、どんなにがんばって立たせても178cmになってしまう。

たった2cmではないか、と思うだろう。しかもそれは髪の毛を入れた偽りの身長・・・しかし、クロノ君にとっては、偽りでも、その2cmは大きいのだ。

実際の身長168cmのクロノ君、あと2cmで170cmなのに、と・・・やはり2cmに大変こだわりをもってしまうのである。もち、髪の毛の立ち具合で決まる2cmの差なんて、誰も気付かないのだけど。

さて・・・風呂場の修理代など、お金の工面が大変だったので、お値段のはる「米ぬかシャンプー」を買うのは遠慮していたが、クロノ家の家計として、ようやく買ってもいいだろうという感じになってきた。

ちなみに、米ぬかシャンプーは、ボッシュのところへたまに来る東洋の行商人から、いつも買っていたのである。てなわけで、喜び勇んで、買いにいくと・・・
なんと、米ぬかシャンプーのお値段が100倍になっていたのだ。

な、なぜ???

それは、最近、M字ハゲの目つきの鋭い男が、2人、それぞれ東洋の某国に現れ、大量に米ぬかシャンプーを買占めたため、米ぬかシャンプーが品薄になり、高騰してしまったのだという。
まさに、これは・・・Mの呪い、しかもダブル・・・ふんだり、けったり・・・のクロノ君であった。

ところで、米ぬかシャンプーを使うようになった魔王とべジータ・・・それによって、彼らのM字ハゲは、進行を食い止めることができるのか、いや、せめて進行を遅らせることができるのか、それは誰にも分からないのであった。
もちろん、一度M字にハゲた額から、髪の毛が生える・・・なんてことはないのだ。

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