■CWNとのやりとり日記。
<中間報告>
<99.11.7>
これまでの経緯:1234567
●いったいどこへ行く!? CWN

10月14日、「“カウンター管理統制”掲示板」にこんな書き込みがあった。

[No.1485] Re[1483][1467][1466]: どなたかレポートをby GA
 1999年10月14日 (木) 06時44分59秒

<−−前半部略−−>

あと、
日本でのサイバーエンジェルスは「日本ガーディアンエンジェルス サイバーチーム」ということになりました。CWNとは”提携関係”ですので、GAメンバーがCWNということではありません。ですから、うちの飯盛の表記を”CWN飯盛”から”GAJC飯盛”にしていただけると幸いです。(笑)

この“GA”氏が本当にガーディアンエンジェルスのメンバーかどうかはわからない*1。だが、GAが日本版サイバー・エンジェルスを設立しCWNから手を引く、というのはありうる話かも知れない。
  #なお、以下の意見はすべて推測の域を出るものではない、と断っておく。
  #事実関係については今後調査を行いたい。
  #是非ともCWNに関する情報をご提供ください。お願いします。
まず第一に、彼らがもともと目指していたものは「日本版サイバー・エンジェルス」(以下CA)であったこと。
この構想についてはすでに96年7月、つまりGA日本支部結成初期の読売新聞インタビューで、小田代表が語っている。そしてCWN発足後の99年2月、読売新聞のインタビューに対しても、小田代表はCWNへの協力はCA発足を視野に入れたものであることを明言している。
ちょうど上記の書き込みの前日=10月13日から、東京でGA国際大会が開催されており、米CAの代表も来日していたことから、この大会で日本CA発足の決定があってもおかしくはない。


第二に、GAにとってCWNへの協力が予想外の重責であったであろうこと。
彼らはあくまでも米国CAでの前例にならい、(割と軽い気持ちで?)CWNに協力したのだとは思うが、警察が関与している事に対するネットワーカーからの強い批判、その一方での人材不足、また警察側の全国的「サイバー・ポリス」組織化によるCWNの役割の“終焉”などによって「労多くして功少なし」な状況に追い込まれたのではないか。
参考までに「Mac Fan internet」誌99年8月号から、CWNに関する記事の一部を引用しておく。*2

…サイト側が自分たちは間違っていないと訴訟を起こしても、日本GEとしては対応できる窓口がなく人員もいない。そこで改善要求をプロバイダに出し、実際の対応を委ねるということらしい。
 歯切れの悪い説明だが、本音で言えば、そこまでの責任は日本GEでは負えないということなのだろう。

第三に、GAと警視庁の双方で目的が果たせ、利益が得られたであろうこと。
目的や利益といっても、決してネット上の違法サイトや“有害”サイトが消滅したわけではない。あくまで彼らそれぞれにとっての「目的」「利益」である。*3
例えば、警視庁にとっては(1)民間の情報提供者(チクリ屋!)を育成し、組織化できるか?(2)警察のネット監視活動・介入に対し、ネット利用者からどの程度の拒否反応があるか?(3)プロバイダ・通信事業者を組織化し、コントロールできるか…等の研究課題があったと思われる。これらについて一定の結論が得られたため、活動の中心を「サイバー・ポリス」組織化へと移行したのではないか。*4

一方でGAには「『ネット監視を行う民間ボランティア団体』としての、一定の知名度と信頼」*5という大きな収穫があった。日本版CA立ち上げのための、大きな礎となったことだろう(よかったね!)。


…というわけで、私の推論その1はこうである。
『CWNはすでに機能停止しており、今後フェードアウトしていく』*6

●CWNとCAの「提携関係」とは?

さて、前述のGA氏の書き込みに話を戻す。GA氏は「CWNとは”提携関係”ですので」と書いている。…ハテ「提携関係」とは何ぞ?気になるねぇ。

従来CWNにおけるGAサイバー・チームの役割は、「情報集約センター」運営とされてきた。しかしそのサイバー・チームが今後は日本版CAとなり*7、新CWNとは別個のものとして活動するそうだ。また、GA氏はその直後の書き込みで「CWNとGAの関係は、情報交換だけです」「[情報は]GAからCWNへの一方通行です。CWNからGAには情報は来ません」*8としている。

この2つの情報から、新CWNとCAの「提携関係」という言葉が意味するところを読みとれないだろうか?


…私の推論その2。
『今後、CWNについては警視庁側に運営が移行する』(そうでなければ情報提供が“一方通行”であることの説明がつかないからね)。

ついでに言えば、新CWNはサイバーポリス(警視庁ハイテク犯罪対策室)に吸収され消滅していくのではないか。33人の「ウォッチャー」たちはお役御免、といったところであろう。*9
●CWNをウヤムヤに消し去る前に

非常に少ない情報、しかも発信源の信用できない情報に基づく推論であるため、これがすべて事実であると言い切ることはできない。故に今後も、微力ながら情報収集と意見交換を続けていこうと考えている。

もちろん今度はサイバーポリス、サイバーエンジェルスも含め、全ての同じ志向を持つ人々を対象に、だ。

1 発足の背景及び目的

<−−前半部略−−>
…このような状況の中、インターネット利用者自身の手によって、ネットワークを利用した犯罪の防止や少年の健全育成及びネットワーク環境の自主的な浄化等を働きかけることを目的としたボランティア組織「サイバー・ウォッチ・ネットワーク」を結成し、良識ある健全な情報ネットワーク社会の実現を図ろうとするものである。

(〜CWN発足時の警視庁生活安全総務課資料より)

警視庁生活安全課および日本ガーディアンエンジェルスは、CWNという“試み”に関してきちんとした総括をすべきである。そして(ここが重要なのだが)それをきちんとネット社会にフィードバックすべきである。CWNの活動の中で、どのような議論が行われたのか。ネット社会の「良識」とは、「健全」とは何か。また「自主的」とは何か。残された課題は何か。

ネット社会の発展に資するために、「CWNとは何だったのか」全ての利用者に公開し、さらなる議論を重ねよ。結論は求めない。その過程だけを明らかにせよ。

もし万が一、そうすることの価値がまったく理解できないのであれば、CWNなどハナから無意味な、独善的な、暴力的な、卑怯者の、差別的な、クソみたいな、権力志向の、人間不信の思想に基づくものであったと結論せざるを得ない。


■注記
注1)“カウンター管理統制”掲示板の過去ログ1450〜1500、1500〜1550あたりをご参照の上、各自でご判断ください。
注2)引用文中の「GE」はGAの誤記である。
注3)Mac Fan internetの記事によれば、CWNから「今のところ、警察に通報したことはない」。違法・“有害”サイトの撲滅を目的としてきたCWNが、大した結果も出せず、実験運用期間半ばにしてフェードアウトしていくのは何故か?この点に注目したい。
注4)(1)については「失敗」、(2)は「大勢に影響なし」(苦笑)、(3)については発言力の小さいプロバイダ(特に地方業者)から組織化し、警察が関与していく、という結論に達したことだろう。たぶん。
注5)最近マスコミでのネット犯罪報道などに度々登場するGA。彼らを紹介するとき、必ず「ネット監視を行う民間ボランティア団体」というフレーズが使われるのはなぜだろう?僕は「民間」ってのは疑問符が付くと思うけど。そう呼んでくれ、と頼んでるの?>GA
注6)大した根拠はないのです、ごめん(^^;
注7)CAの標的は(現在の所)「児童ポルノ表現」であるらしい。これについてはZD Net10/14記事を参照。米CA代表・Parry Aftab氏の「児童性愛者=ウジ虫」という差別発言あり。
注8)それぞれ[No.1490]、[No.1496]の書き込み。サイバーチーム=日本版CAについては、上記ZD Net記事でも確認。
注9)旧CWNの情報窓口はGAであったが、今後は警視庁に移行すると思う(現在でも相談窓口はあるが、より組織強化されていくと思われる)。そうした場合、33人のウォッチャーを囲い込む必要性がますます薄くなるわけだ。一億総自警団化。ピンときたら110番。